国立大学法人 岡山大学

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職員の高度化・挑戦特集

高度専門人材として、未来の研究大学を支える
「挑戦する岡大職員」

 岡山大学は、長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現に向け、教育研究活動を支える職員の「高度化」を推進しています。
 専門的な知識や技能を生かして業務に取り組む職員、学びや研究への挑戦を通じて新たな専門性を身につける職員など、多様な職員がそれぞれの分野で活躍しています。
 「挑戦する岡大職員」のページでは、大学院修学支援制度をはじめとした制度を活用し、専門性の向上や新たな挑戦に取り組む職員の姿を紹介します。

※所属・役職等は掲載当時のものです。

研究への挑戦を後押しした大学院修学支援制度
―技術専門職員として博士号を取得し、研究大学を支える高度専門人材へ―

小林智瑛さん

 岡山大学では、2024年度から、J-PEAKS事業の一環として、大学職員の高度化と博士人材の育成を目的とした「大学院修学支援制度」をスタートしました。大学院での学びに必要な経費の支援に加え、修学しやすい勤務環境を整えることで、職員が働きながら修士・博士の学位取得に挑戦できる制度です。

学位記
大学院修学支援制度第1期生として博士号を取得

 総合技術部医学系技術課で技術専門職員として勤務する小林さん。岡山大学「大学院修学支援制度」の認定第一期生として大学院医歯薬学総合研究科博士課程で学び、博士号を取得しました。現在は特定教員(特定助教)の称号も付与され、技術専門職員としての業務に加え、研究活動にも取り組んでいます。

―法医学を専攻したきっかけや、大学院で学ぼうと思ったきっかけを教えてください
試験管

 法医学に興味を持ったきっかけは、岡山大学医学部保健学科在学中の卒業研究です。実は柔道部のつながりで、1年生の頃から法医学教室に出入りしていたんです。卒業研究も法医学教室で行いました。当時、保健学科から法医学分野で卒業研究を行うことは認められていませんでしたが、保健学科長に相談したところ快く承諾してくださり、法医学分野で研究に取り組むことができました。学生の興味や挑戦を後押ししてくれる環境があることは、岡山大学の良いところだと思います。

 学部時代に取り組んだ研究テーマに魅力を感じ、「その結果を明らかにしたい」という思いがあり、卒業後臨床検査技師として病院で勤務した後に岡山大学の大学院医歯薬学総合研究科へ進学しました。修士課程、博士課程へと研究を続け、学部時代から取り組んできたテーマを博士論文としてまとめることができました。長年追い続けてきた研究課題に一つの答えを見いだすことができたのは、感慨深かったですね。

―仕事と大学院生活の両立はいかがでしたか。

 技術専門職員としての業務と研究活動の両立は決して容易ではありませんでした。最も大変だったのは時間の確保です。通常業務を終えた後や休日を利用して研究を進める日々が続き、限られた時間の中で研究を継続してきました。
 そのような中で、博士課程の最後の半年間に利用した大学院修学支援制度は、研究時間を確保するうえで大きな助けとなりました。修学費用の支援に加え、業務支援として職務免除制度を活用できたことで、勤務時間内にも研究活動を行えるようになり、研究効率の向上につながりました。経済的な支援もありがたかったですが、それ以上に、業務時間内に研究へ取り組める環境が整ったことは大きかったです。私自身は大学院修学支援制度の利用期間が博士課程の最後の半年間のみだったため、制度の恩恵を十分に受けられたとは言えません。しかし、現在この制度を利用している方については、研究時間の確保だけでなく、休暇を休暇として取得し、心身をリフレッシュする時間を持つことで、メリハリをつけながら研究を進められる環境になるのではないかと思います。

―制度を利用して、日々の業務に生かされていると感じることはありますか?

 大学院での学びは、研究だけでなく日々の業務にも生かされています。法医学に関する最新の知見や論文に触れることで業務への理解が深まり、その一方で業務で得た経験が研究の新たな発想につながるなど、研究と実務が相互に良い影響を与え合っていました。また、「大学院生」と「職員」という二つの身分で在籍していたからこそ築けた他分野の研究者とのつながりも、現在の業務の幅を広げる貴重な財産になっています。

顕微鏡
―今後の目標や、チャレンジしたいことを教えてください。

 博士号取得後は、応募できる研究助成の幅が広がり、、自分の専門性を生かして新たな研究や取り組みに挑戦できる機会も広がりました。
 現在は新たな研究テーマにも取り組んでいるのですが、研究を続けられる環境があることは非常に大きいと感じています。今後も技術専門職員として現場を支えるとともに、研究活動を通じて新たな知見の創出に貢献していきたいと思います。

―最後に、制度の利用を検討している職員へのメッセージをお願いします。
研究室の実験台

 「社会人だから大学院への進学は難しい」と考えている方もいるかもしれませんが、岡山大学には挑戦を後押しする制度や相談できる環境があります。研究室の選定や研究計画等の準備段階でURAの相談サポートも利用することができますし、進学後の学修を支えるさまざまな制度も整っています。興味がある方は、まずは一歩踏み出してみてほしいと思います。

Profile 小林智瑛さん
総合技術部医学系技術課技術専門職員。岡山大学「大学院修学支援制度」認定第1期生。岡山大学医学部保健学科卒業後、民間病院で臨床検査技師として勤務。その後、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科修士課程・博士課程へ進学し、研究を進めながら、技術職員・技術専門職員として勤務。博士号取得後は、特定教員(特定助教)の称号を付与され、専門性を生かした研究活動にも取り組んでいる。