OHNCC 岡山大学病院頭頸部がんセンター

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頭頸部がんの治療

化学療法

1)導入化学療法(NAC: Neoadjuvant Chemotherapy)

手術や放射線治療など他の全ての治療に先行して化学療法を行う方法です。

導入化学療法の目的は、@強力な化学療法を先行することによって腫瘍の縮小を図り、その後の根治治療である手術や放射線治療の治療成績を高める、A導入化学療法によって腫瘍が極めて縮小した場合は手術ではなく、化学療法・放射線治療同時併用療法で根治を図り、機能温存を図る、B強力な化学療法であるため既に存在すると考えられる微少な遠隔転移細胞を根絶する等、です。

2) 化学療法・放射線治療同時併用療法(Concurrent Chemoradiotherapy: CCRT)

放射線治療に加えて化学療法を同時におこなう方法です。

化学療法・放射線療法同時併用療法の目的は、@放射線療法に強い化学療法併用を加えることで化学療法と放射線治療のそれぞれの抗腫瘍効果で強力な治療効果を得る、A放射線治療の効果を高めるための増感剤として化学療法を用いる、B放射線治療との併用で根治を目指し、手術を避け、機能や臓器温存を図ることなどです。

多剤併用化学療法はそれだけでも有害事象が出現するうえ、さらに放射線治療との併用療法では粘膜炎、皮膚炎、骨髄抑制などがさらに強く出現するので注意が必要です。とくに放射線治療との同時併用で生じる粘膜炎は疼痛を伴うもので、口からの栄養摂取ができなくなってしまいます。放射線治療は中断すると治療効果が下がります。このため、当センターでは放射線化学療法を受ける患者様には、ほぼ全例で胃から直接栄養を入れることができる胃瘻を作っていただき、放射線化学療法を中断することなく完遂していただけるようにしております。

3)一次(初回)治療後の維持化学療法

一次治療で腫瘍が完全消失あるいは完全摘出されたと考えられる患者様でも進行癌では15%近くの再発が認められます。一般的に治療後の再発が起こる場合は、原発部位の再発や頸部リンパ節転移は1年以内に80%前後、また2年以内に80%前後の肺、肝、骨を中心とした遠隔転移が観察されます。こうした再発を防止するために、再発のリスクの高い進行癌の根治治療後も化学療法を継続する維持化学療法が行われることがあります。

当センターでは主に以上のような投与方法で下記の抗癌剤を用いての化学療法を行っております。

CDDP(シスプラチン)

白金製剤の抗癌剤のひとつです。点滴で使用されます。副作用としては悪心や嘔吐のほか、腎障害などの副作用が強いため腎機能のチェックと、大量の点滴で尿をしっかりだして、腎臓への負担を減らす必要があります。骨髄抑制はそれほど強くありませんが、神経障害や聴力障害が時にあらわれます。

CDGP(ネダプラチン)

CDDPの腎毒性を軽減する目的で作られた抗癌剤です。点滴で使用されます。CDDPと比べ腎障害の副作用は弱いのですが、CDDPではさほど強くない骨髄抑制(白血球減少、血小板減少等)が投与二週間目以降に出てくるため注意が必要となります。

5−FU

ファイブエフユーという抗癌剤のひとつです。点滴で使用されます。2週目以降、骨髄抑制(白血球減少、血小板減少等)が出てくるため注意が必要です。皮膚・粘膜への影響が強く口内炎、下痢、点滴注入部に色素沈着など認めることがあります。

TS−1

5−FUの内服薬です。最大限の効果が出るよう体内の5−FUの分解酵素の阻害剤と消化管毒性を軽減させる成分を配合させています。副作用としては骨髄抑制(白血球減少、貧血、血小板減少等)や、悪心や嘔吐、皮膚・粘膜への影響もあります。

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