呼吸器・アレルギー内科

科長のご紹介

科長 冨樫 庸介
専門医 内科認定医(日本内科学会)
呼吸器専門医(日本呼吸器学会)
専門分野 肺悪性腫瘍,がん免疫療法,腫瘍生物学,腫瘍免疫学,腫瘍微小環境学(分野兼任)

我々呼吸器・アレルギー内科は,主に胸部・呼吸器疾患全般の診療を担当しております。現在の医療は大きく転換期を迎えており,特に肺がんにおいては患者さん一人ひとりに対するゲノム情報を用いた個別化医療が進められております。我々は,治験・臨床試験・基礎研究を用いて呼吸器疾患の患者さんに対する医療を今以上に改善できるよう努めております。全力で患者さんに向き合い,最善の医療を提供します。

 

主な対象疾患

呼吸器・アレルギー内科は主に,胸部腫瘍性疾患,呼吸器・アレルギー疾患の診断・治療を行っています。胸部腫瘍性疾患では,肺がん,胸腺腫・胸腺がん,悪性胸膜中皮腫に対するがん化学療法および集学的治療,またその他のがん腫として,乳がん,卵巣がん,胚細胞腫瘍,神経内分泌腫瘍,骨軟部腫瘍,胃がん,大腸がん,頭頸部がん,甲状腺がん,原発不明がんなど広範囲な腫瘍系に対して当院腫瘍センターと連携してがん化学療法およびがんゲノム医療に基づく薬物療法を行っています。呼吸器・アレルギー疾患では,気管支喘息・好酸球性肺炎・過敏性肺炎などのアレルギー性肺疾患,慢性閉塞性肺疾患(COPD)・びまん性汎細気管支炎などの閉塞性肺疾患,特発性肺線維症を含む特発性間質性肺炎・膠原病肺・サルコイドーシス・薬剤性肺炎などの間質性肺疾患,細菌性肺炎・肺抗酸菌症・肺真菌症などの呼吸器感染症,胸膜炎などの胸膜疾患,急性呼吸窮迫症候群,睡眠時無呼吸症候群などの診断・治療を行っています。
 

診療内容と特色

胸部腫瘍性疾患では肺がんの治療を専門的に行っており,世界的にも良好な治療成績を報告しています。特に局所進行型肺がんの場合には,抗がん剤を用いた多剤併用療法,外科手術および胸部放射線治療をそれぞれ組み合わせた治療を積極的に行っています。また,がんゲノム医療中核拠点病院として様々な固形腫瘍に対しがん遺伝子パネル検査およびがんゲノム医療を率先して取り入れ,新たな分子標的薬剤を用いた個別化治療・複合免疫療法の臨床開発に力を入れています。

 
呼吸器・アレルギー疾患では,各種症状に対する原因精査を行い病因に応じた適切な治療計画を立案しております。気管支喘息に対しては吸入ステロイド薬・気管支拡張薬などを用いた治療により健常者と変わらない生活を送れることを目指し,重症喘息に対しては抗IgE抗体,抗IL-5抗体などの抗体製剤の導入も積極的に検討しております。また間質性肺疾患に対しては,画像診断を基に気管支鏡検査などを実施し適切な治療へと結び付けている他,特発性肺線維症に対する新規細胞療法の治験を行うなど難治性疾患の克服に向けて取り組んでいます。

 

研究について

研究情報については,血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科のホームページをご覧ください。
 

診療実績

【2023年実績】
  • 延べ化学療法数・・・2,364件
  • 気管支鏡検査数・・・250件
  • 生物学的製剤(喘息)使用例数・・・83例
  • 抗線維化薬(間質性肺炎)使用例数・・・30例
  • ポリソムノグラフィー検査数・・・48件
 

スタッフ紹介