歯科麻酔科部門(旧 歯科麻酔科)

部門長より

「歯科麻酔」とは,安全で痛みのない快適な歯科医療を提供するための専門領域であり,さらに,口腔顎顔面の「痛み」の病気を治療する専門領域です。歯科麻酔科部門では,歯科治療及び口腔外科手術における麻酔管理・行動調整,及び口腔顎顔面領域に発生した「痛み」「知覚異常」の診断と治療を行っています。日本歯科麻酔学会認定の指導医,歯科麻酔専門医,及び認定医が中心となり,他の診療科と連携しながら診療に当たっています。

宮脇卓也

歯科麻酔科部門長宮脇 卓也

対象疾患について

  • 麻酔管理(全身麻酔・鎮静):全身麻酔又は鎮静が必要な口腔外科疾患
  • 麻酔管理(鎮静・全身管理):歯科治療恐怖症,異常絞扼(強い嘔吐)反射,不随意運動,重度の循環器疾患,重度の呼吸器疾患,又は薬物アレルギーなどがあるために,通常の歯科治療及び口腔外科手術を受けることが困難な場合
  • 障害者歯科における行動調整(全身麻酔・鎮静):知的障がい,自閉スペクトラム症又は精神科疾患などがあり,通常の歯科治療及び口腔外科手術を受けることが困難な場合
  • 歯科ペインクリニック:口腔顎顔面領域における神経障害性疼痛(三叉神経痛など),口腔顎顔面領域の筋筋膜痛,心理社会的要因が関与している口腔顎顔面領域の疼痛,口腔顎顔面領域の神経障害による知覚異常,及び歯科に関連する疼痛で原因が特定できない痛み
  • 歯科用局所麻酔薬アレルギー(アナフィラキシー)の疑い

診療内容と特色について

歯科治療及び口腔外科手術における「安全」「安心」「快適」を提供することが,当診療部門の役割であり,結果としてよりよい医療の提供,質の高い医療の提供を目指して,常に診療システム,診療技術の開発に取り組んでいます。
特に,先進的・特殊医療として以下の診療を行っています。

  • 障害者歯科における日帰り外来全身麻酔及び鎮静
  • 口腔顎顔面領域の痛み・知覚異常に対する認知療法的アプローチ
  • 脳波モニター及び目標制御注入法を応用した歯科静脈内鎮静法
  • 高流量鼻カニュラ療法を応用したハイリスク患者の歯科静脈内鎮静法
  • 歯科用局所麻酔薬アレルギーのチャレンジテスト(アナフィラキシーの有無を診断)

診療科より患者の皆さまへ

通常の歯科診療で困っておられる方々と,その歯科治療を担当する歯科医師を支える,縁の下の土台の部分が私たちの役割です。そして私たちは日々,患者の皆さまに安全で痛みのない快適な歯科治療を提供することを目標にしておりますが,歯科医療はどんどん発展しており,私たちの歯科麻酔の領域も日進月歩しています。私たちは世界を主導できるよう学術研究を推進し,常に最先端の専門的な診療を提供できるよう精進しております。さらに,私たちの専門性を活かして,地域社会の福祉,国民の健康の保持増進に貢献してまいりたいと思っております。  

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