患者申出療養(NCCH1901 : 遺伝子プロファイリングに基づく推奨治療による患者申出療養)

患者の皆様へ

患者申出療養(NCCH1901)への参加希望の場合は,現在かかっている主治医の先生に申し出てください。主治医の先生より当院に申し込みをいただき,参加の可否につき検討させていただきます。

 

主治医の先生へ

患者申出療養(NCCH1901)への参加を希望される場合は,まず以下の選択基準・除外基準をご確認ください
選択基準・除外基準をご確認いただいたのち,参加可能であれば「申込フォーム」に必要事項を記入の上,メールに添付して,ゲノム医療総合推進センター<cgm-center@okayama-u.ac.jp>までお送りください。
参加の可否については,記載いただいたメールアドレスに連絡させていただきます。なお,ご連絡まで数日(土日祝は除く)の調査期間をいただきますことをご了承ください。
 
提出していただく書類
患者申出療養フォーム Word PDF

選択基準

1) 組織診によって固形腫瘍と診断されている(原発不明がんを含む)。
2) 治癒切除不能な進行性(転移性および/または局所進行)の病変を有し,以下のi)ii)いずれかに該当する(前治療レジメン数は問わない)。
 i) 標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在しない。
 ii) 標準治療もしくは標準治療に準じる治療が存在する場合には,当該標準治療が無効中止または毒性中止された。
3) 登録時の年齢は問わない。ただし内服製剤の場合は添付文書通りの剤型が内服できること。
4) 登録前28日以内の造影CTまたはMRIにて腫瘍性病変を確認できる(測定可能病変の有無を問わない)。
5) わが国で保険適用済み,あるいは評価療養として実施されている遺伝子パネル検査を受け,actionableな遺伝子異常を有することが判明している。
6) 当該患者において,actionableな遺伝子異常とそれに基づく治療選択肢を検討したエキスパートパネルの検討結果を証する書類を有している(レポートや,診療録,会議録の写しを含む)。
7) 研究責任医師あるいは研究分担医師と患者の相談により,治療薬(患者が申出た医薬品)を選定したことについて診療録に記録がされている。
8) 治療薬について,当該疾患では薬事承認が得られていない(治療薬が患者にとって適応外薬となる)。
9) 日本国内医療機関において実施中の企業治験,医師主導治験,先進医療の対象ではない。ただし地理的理由など,これらの臨床試験への参加が困難である正当理由がある場合には本研究へ参加してもよい。その場合には患者登録の際にEDCに理由を記載すること。
10) 以下のすべてについて患者が同意している。
 ・がんゲノム情報管理センター(C-CAT)へ患者情報を登録し,本研究のために利用すること。
 ・本研究のために収集したデータを,当該医薬品を無償提供した製薬企業に提供すること。
 ・C-CATに登録された当該患者の情報を本研究のために利用し,当該医薬品を無償提供した製薬企業に提供すること。
11) がん性髄膜炎や症状のある脳転移を有さない。
12) 定期的な穿刺を要する心嚢液,胸水,腹水の貯留を認めない。
13) Performance Status(ECOG)が0または1 (なお,15歳未満でECOGによる評価が難しい場合は,機能状態尺度/スコア換算表(付録)を用いてECOGの0または1相当であることを確認する。)
14) 登録日時点で抗がん医薬品(化学療法,分子標的療法,免疫療法,内分泌療法など)の投与や全身麻酔を伴う手術を受けていない(骨転移に対するビスホスホネートやデノスマブなど骨吸収修飾薬は含まない)。
15) 登録日時点で放射線療法または放射性医薬品(診断を目的とした放射性医薬品を除く)の投与を受けていない。
16) 登録前14日以内に実施した臨床検査が以下の①-⑥を満たす。ただし,採血日前14日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF製剤)の投与または輸血を受けていないこと。
 ① 好中球数≧1000 /mm3
 ② 血小板数≧10 x104/mm3
 ③ AST(GOT)≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
 ④ ALT(GPT)≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
 ⑤ 総ビリルビン≦2.0mg/dL
 ⑥ 血清クレアチニン<1.5 mg/dL。
 ただし,血清クレアチニン≧1.5 mg/dLであってもeGFR≧60ml/min/1.73m2であれば適格とする。
 小児(15歳未満)においては以下の基準を用いる。
  a) AST≦臨床検査基準範囲上限の3倍
  b) ALT≦臨床検査基準範囲上限の3倍
  c) 総ビリルビン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
  d) 血清クレアチニン≦臨床検査基準範囲上限の1.5倍
17) 日本の公的医療保険の対象となる患者で研究参加について患者本人から,または,患者が20歳未満の場合には代諾者(原則親権者*)から文書にて同意が得られている。
 

除外基準

1) 日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており研究への参加が困難と判断される。
2) 全身的治療を要する活動性の感染症を有する。
3) 活動性の消化管潰瘍を合併している。
4) 画像所見または臨床所見により診断された間質性肺疾患もしくは肺線維症の合併または既往を有する。
5) 画像検査で間質影を有する,または活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎など肺に炎症性変化を有する。
6) HIV抗体,HTLV-1抗体,HBs抗原,HCV抗体のいずれかが陽性(HCV抗体が陽性であっても,HCV-RNAが検出されない患者は除外しない)。いずれも血液検査による確認を要する。
7) HBs抗原陰性で,HBs抗体またはHBc抗体が陽性,かつHBV-DNA定量が陽性(検出感度以下であれば登録可)。ただし,B型肝炎ワクチンの接種歴が書面で確認できる場合はHBV-DNA定量を必須としない。
8) 妊娠中,授乳中(授乳を中断した場合も登録不可)または妊娠している可能性のある女性。
9) 研究責任医師あるいは研究分担医師が不適格と考える(各薬剤個別の特徴に対して担当医が不適と判断した場合を含む)。