心臓血管外科

診療科長より

岡山大学病院心臓血管外科は,偉大な先人達が築かれた礎のもと,その専門性を高めながら今日に至ります。これまで様々な経験をしてまいりました当科ですが,そのひとつひとつを丁寧に吟味し学び続けることで,現在では全国から,時には海外からも患者さんが訪れてくださるまでになりました。特に小児心臓血管外科分野では世界的な業績を挙げております。決して驕ることなく謙虚な姿勢で患者さんの診療にあたらせていただいております。

笠原真悟

心臓血管外科長笠原 真悟

対象疾患について

小児,成人に関わらず,心臓血管外科領域のあらゆる疾患に対応しております。
1.小児心臓血管外科疾患
動脈管開存症,心房中隔欠損症,心室中隔欠損症,ファロー四徴症,房室中隔欠損症,総肺静脈還流異常症,大血管転位,単心室症(左心低形成症候群など)。その他,複雑な先天性心疾患や重症心不全の外科治療にも広く対応可能。
2.成人先天性心疾患
ファロー四徴症術後の肺動脈弁閉鎖不全症,先天性心疾患治療後の小児期以降における遠隔期合併症,単心室症の不整脈治療など。近年特にニーズが高まってきた分野。
3.成人心臓外科疾患
弁膜症,冠動脈疾患,胸部大動脈瘤,大動脈解離,不整脈。大学病院としての長所を生かして,各分野で低侵襲治療を順次導入予定。
4.血管外科疾患
動脈瘤,閉塞性動脈硬化症,下肢静脈瘤,静脈奇形。全身の動静脈疾患に広く対応。透析用シャント作成・修復は年間100件。

診療内容と特色について

重症病棟としてのICU/CCU18床およびPICU6床では,経験豊富なスタッフが,最重症の患者さん,術後間もない患者さんを24時間体制で診療しております。術前および退院に向けた管理は,2フロアに及ぶ一般病棟で慎重に対応いたします。状況に応じて他診療科と病床を共用しながら,緊急症例を含む患者さんも受け入れております。特に,小児心臓血管外科領域では全国随一の症例数と重症度の患者さんを診療させていただいてきた実績があり,スタッフも高いレベルでトレーニングされています。こうした経験は成人心臓外科領域,血管外科領域にも還元されており,既存の治療法に依存しない柔軟な発想でチーム全体が常に活性化されています。各種の低侵襲治療も順次実施可能となる予定で,安全な治療をご提供出来るよう準備段階に入っております。

診療科より患者の皆さまへ

「大学病院で診てもらうことになるなんて思ってもみなかった,そんな重症と思うとショックです」―そうした声を,時に患者さんから伺います。確かに,複雑な病気に対する“最後の砦”としての使命を担う当科ではありますが,よくある基本的な病気にももちろん対応しております。また,お腹の赤ちゃんに心疾患が見つかった場合も,その心配を早い段階から共有できる環境が整っております。出産後の治療まで見据えて対応させていただきます。各方面に専門家が揃う大学病院ならではの方法で,皆様のご期待に沿える道を一緒に考えさせていただきます。まずはかかりつけの先生にご相談いただき,必要に応じて当科を受診してください。