泌尿器科

診療科長より

岡山大学病院泌尿器科は泌尿器科領域におけるあらゆる分野に先進的に取り組み,「進歩・対話・優しさ」をキーワードとして患者さんの立場に立つ最適な治療を目指しています。人に優しい総合診療科として,侵襲の少なく効率的検査,ロボット手術・腎移植を含む外科的治療,薬剤を用いた内科的治療,精神心理的なサポートを行っていく全人的診療を組み合わせて多岐にわたる泌尿器科疾患の診療に取り組んでいます。

泌尿器科長荒木 元朗

対象疾患について

◎ 尿路性器腫瘍:腎がん,腎盂がん,尿管がん,膀胱がん,前立腺がん,陰茎がん,精巣腫瘍,副腎腫瘍,その他の後腹膜腫瘍など
◎ 慢性腎不全(腎移植)
◎ 感染症:腎盂腎炎,膀胱炎,前立腺炎,精巣上体炎,尿道炎,その他結核などの特異的感染症
◎ 尿路結石:腎結石,尿管結石,膀胱結石など
◎ 排尿障害:神経因性膀胱,前立腺肥大症,過活動膀胱など
◎ 男性機能障害:男性不妊症,精索静脈瘤,勃起障害(ED),男性更年期障害,性腺機能低下症など
◎ 女性泌尿器疾患:尿失禁,骨盤臓器脱など
◎ 性同一性障害(GID)
◎ 難病:間質性膀胱炎,慢性膀胱痛
 

診療内容と特色について

泌尿器科の一般的な疾患のほか,以下の専門外来を設けています。
【腎移植外来<https://www.uro.okayama-u.ac.jp/okayama/staff/staff09.html>】慢性腎不全の根治的な治療として腎移植を行っています。当科では150例以上の方に腎移植を行い,1年生着率は100%を維持しており,患者さんの生活の質(QOL)の向上,生存予後の延長,そして医療費の削減に寄与しています。
(ホームページ参照:https://www.uro.okayama-u.ac.jp/okayama/chiryo/chiryo09.html
【女性泌尿器科外来】女性のための外来で,医師・看護師全員が女性です。
【ジェンダークリニック】精神科神経科,産婦人科,形成外科そして泌尿器科の4科で包括的治療を性同一性障害患者に対する手術を含めた診療を行っています。
【男性性機能外来】ED(勃起障害)を主体とする男性性機能外来を設けています。
【男性不妊・内分泌外来】薬物治療のほか,顕微鏡手術などを行って妊娠率の向上に寄与しています。
【密封小線源外来】2021年10月現在までに約650名の患者さんに治療を行っています。
【尿路感染症・尿路結石外来】尿路感染症や尿路結石の専門外来です。
【間質性膀胱炎外来】厚生労働省指定難病である間質性膀胱炎の専門外来を設けています。特定臨床研究で新規外来治療を予定しています。

診療科より患者の皆さまへ

当科で行っている主な治療内容をご紹介します。高度・特殊治療として,
▼保険診療で実施している技術
◎密封小線源治療
◎前立腺悪性腫瘍に対するロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘術
◎腎悪性腫瘍に対するロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術
◎膀胱悪性腫瘍に対するロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術
◎骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)
◎難治性過活動膀胱に対する仙骨神経刺激療法(SNM)
◎難治性過活動膀胱に対するボトックス注入
◎腹腔鏡下ドナー腎採取術および腎移植術
◎腎結石に対する超細径内視鏡(0.65mm)を用いた経皮的腎砕石術(PCNL)
◎性別適合手術
◎精索静脈瘤や精路閉塞に対する顕微鏡手術
◎腎および副腎に関連した各疾患に対する腹腔鏡下手術
◎人工尿道括約筋埋没術
◎腎移植術
◎腎盂尿管移行部狭窄症に対するロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術
▼臨床研究として実施している技術
◎尿管狭窄や腎動脈瘤に対するロボット支援腹腔鏡下自家腎移植(日本初,2021/10現在日本唯一の施設)
◎間質性膀胱炎に対する特定臨床研究(予定)