患者の皆さまへ
病院からのお知らせ
造血器腫瘍ゲノム医療外来
造血器腫瘍ゲノム医療外来について
2025年に造血器腫瘍遺伝子パネル検査が保険適用となり,ゲノム情報に基づいた造血器腫瘍の診療が可能となりました。近年,増加傾向にある血液のがんについて,治療薬や治療法が見つかる可能性が高くなると期待されています。岡山大学病院 造血器腫瘍ゲノム医療外来では「造血器腫瘍遺伝子パネル検査」を用いて,造血器腫瘍に起きている遺伝子の変化を調べ,腫瘍に合わせた治療法をご提示することを目指します。造血器腫瘍遺伝子パネル検査とは
造血器腫瘍遺伝子パネル検査では,主に骨髄液などを用いて,血液のがんに関係する多数の遺伝子を一度に解析します。網羅的に検査することで,造血器腫瘍の遺伝子異常による診断,治療法選択,予後予測の可能性が高まります。また,解析結果は多職種の専門家からなる「エキスパートパネル」といわれる様々な分野の専門家会議で議論し,治療効果が期待できる薬剤や,参加できる可能性がある臨床試験・治験の有無を含めた,最適な治療法を検討します。造血器腫瘍遺伝子パネル検査の利点と限界
造血器腫瘍遺伝子パネル検査を受けることで,あなたの今後の治療選択に役立つ情報が得られる可能性があります。がんにかかわる遺伝子の研究は日進月歩であり,その結果の解釈も複雑なため,専門家が最新かつ確かな情報を用いて検討します。一方でこの検査を受けても,あなたの治療選択に有用な情報が何も得られない可能性や,解析に用いた検体の品質や量によっては,解析自体が不成功に終わる可能性があります。
本検査の結果,下記の治療法の提示が可能になる場合があります。
- 治療効果が期待できる国内で承認済みの治療薬に関する情報。
- 治療効果が期待できる国内で臨床試験・治験に関する情報。
- 治療効果が期待できる国内未承認,海外で承認済みあるいは臨床試験・治験に関する情報。
一方でこのようにしてあなたに適した薬剤が見つかった場合でも,以下のような場合には,あなたの治療法として選択できない場合があります。
- 日本国内では販売が承認されていない薬剤の場合
- あなたのがんへの適応が認められていない薬剤の場合
- あなたが参加条件を満たさない臨床試験・治験でのみ使用されている薬剤の場合 など
この検査を受けて,検査結果に基づいた治療を受けられる方もいれば、検査の結果がご自身の治療に直接つながらない可能性もあります。
また、この検査によって治療効果が期待できる治療薬の情報が得られた場合でも,その治療薬の効果を保証するものではありません。
造血器腫瘍ゲノム医療外来の流れ

検査後の治療について
当外来は検査外来です。造血器腫瘍遺伝子パネル検査は,現在通院中の主治医の判断に必要な情報を提供するものであって,検査後の治療は現在治療を行っている主治医の判断となります。この検査の結果が,主治医の判断よりも優先されることはありません。診察日・費用について
当外来は予約制です。外来受診日は,お申込みいただいた後に,個別にご連絡を差し上げます。
外来費用として,保険診療の初診料の1~3割が自己負担となります。検査を受ける場合は,保険診療の検査費用56万円の1~3割が自己負担となり,検査の時と結果説明時の2回に分かれて費用が発生します。高額療養費支給の対象となる場合があります。
適応の対象となる患者さんについて
下記の造血器腫瘍又は類縁疾患の患者さんが対象となります。ただし,状態により,全ての患者さんが検査を受けることができるとは限りません。ご自身が対象となるかどうかは,現在治療を受けられている主治医とご相談ください。- 初発時
●急性骨髄性白血病
●急性リンパ性白血病
●骨髄異形成症候群
●骨髄増殖性腫瘍およびその類縁腫瘍
●組織球及び樹状細胞腫瘍 - 初発時(従来の方法による検索が行えない,または他の造血器腫瘍または類縁疾患と鑑別が困難な場合)
●アグレッシブB細胞非ホジキンリンパ腫
●インドレントB細胞非ホジキンリンパ腫
●T細胞非ホジキンリンパ腫
●NK細胞非ホジキンリンパ腫
●多発性骨髄腫 - 再発または難治時
●急性骨髄性白血病 - 再発または難治時(従来の方法による検索が行えない,または他の造血器腫瘍または類縁疾患と鑑別が困難な場合)
●フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
●インドレントB細胞非ホジキンリンパ腫
●T細胞非ホジキンリンパ腫
●NK細胞非ホジキンリンパ腫
●慢性リンパ性白血病 - 病期を問わない(既存の検査および病理診断等で確定診断に至らず,治療方針の決定が困難な場合)
●原因不明の著しい血球減少

