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2019/08/06お知らせ

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)当事者会を開催しました

2019年7月12日(金),岡山大学病院で遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の当事者会(患者会)を開催しました。「NPO法人クラヴィスアルクス」(太宰牧子理事長)の主催で,当院で2回目の開催となる今回は,中央西日本支部の呼びかけを中心に中四国および近県から8人の当事者の方が参加。「家族や子どもへの対応はどうしたらいい?」「リスク低減手術の後の様子は?」「生命保険はどうしているの?」といった疑問が挙がり,活発な意見交換がなされました。岡山大学病院臨床遺伝子診療科の平沢晃教授,産科婦人科の小川千加子助教,遺伝カウンセラー4名らが参加し,当事者が抱える悩みや困りごとなどに関して医療者側からのアドバイスもありました。
引き続き,2020年1月27日(月)から2月7日(金)に岡山大学病院医科外来診療棟1階スペースで開催予定の「遺伝性がん当事者からの手紙」写真パネル展で展示するためのメッセージ制作を行いました。メッセージは自分自身に向けて,家族に向けて,医療者に向けてそれぞれ作成するもので「気持ちを文字にして可視化することで,一人で抱え込まず,同じ病気の仲間や家族と改めて向き合ってもらいたい」と太宰理事長は話します。この写真撮影には岡山大学鹿田写真部も協力し制作を進めています。
なおこの日は当事者会に先立ち,臨床遺伝子診療科や産科婦人科の医師や遺伝カウンセラーと一般社団法人ゲノム医療当事者団体連合会,NPO法人クラヴィスアルクスの太宰理事長による情報交換会を開催。太宰理事長には自らHBOC当事者である立場から,岡山大学病院で使用するリスク低減手術や臨床研究の説明同意書に関するアドバイスなどをいただきました。平沢教授は「遺伝医療・ゲノム医療などの個別化が必要な分野こそ,患者・市民参画(PPI: Patient and Public Involvement)が必要。『伝える』から『伝わる』医療を目指したい」と話しています。
 

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)生まれたときからBRCA1またはBRCA2という遺伝子に病的バリアント(変異)を持っていることで,乳がんや卵巣がんなどのがんが発症するリスクが高くなります。最近のデータではBRCA1に病的バリアントを保持した女性の約72%,BRCA2の約69%が80歳までに乳がんを発症すると推定され,BRCA1の病的バリアントを保持した女性の約44%,BRCA2の約17%が80歳までに卵巣がんを発症するとされています。一方でこれらの遺伝子に病的バリアントが認められた場合,がんを発症していない卵巣・卵管や乳房摘出などのリスク低減手術,または定期的な検査による早期発見でがん予防対策をはかることが可能になります。遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)かどうかは採血による遺伝学的検査で診断できます。岡山大学病院ではこれらの遺伝学的検査やリスク低減手術について相談を受けつけています。


【本件問い合わせ】
岡山大学病院 臨床遺伝子診療科
TEL 086-235-7436

                     
アットホームな雰囲気で意見交換する当院    パネル展制作の様子。当事者の気持ちがダイレクトに伝わる
スタッフと当事者会の参加者ら    


患者・市民参画(PPI)活動で当院の説明同意書に関する熱いディスカッション