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2025/12/25お知らせ

がん対策推進岡山県議会議員連盟が岡山大学病院を訪問

2025年12月19日,がん対策推進岡山県議会議員連盟(以下,がん議連)が岡山大学病院を訪問しました。がん議連では毎年,勉強会や病院視察を実施しており,今年は小児・AYAがん患者の現状について理解を深めることを目的に,約20名の議員が参加しました。
はじめに,大塚基之 副病院から挨拶があり,岡山大学病院の概要について説明しました。その中で,岡山大学が「最後の砦」としての使命を果たすため,今後も引き続き連携をお願いしたいと述べました。
続いて,塚原宏一 小児科長から,当院の小児・AYAがん総合センターの概要や取り組みについて説明があり,石田悠志 小児血液・腫瘍科助教から,当院における小児・AYAがん診療について紹介しました。参加者からは,当院がクラウドファンディングを活用して実施した入院中の子どもの環境整備事業や,小児・AYAがん患者が診断後,長期にわたって抱える課題や困りごとについて質問が寄せられ,活発な意見交換が行われました。
最後に,長谷井嬢 医療情報化診療支援技術開発講座教授から,メタバース病棟を活用した取り組みについて説明があり,参加社は実際にVRゴーグルを装着して仮想空間内での交流を体験しました。長谷井教授は「より多くの患者さんにこの取り組みを知ってもらい,交流の輪を広げていきたい」と述べました。
今回の訪問を通じて,小児・AYAがん患者への理解が一層深まるとともに,当院における小児・AYAがんへの包括的な取り組みが広く認知されることが期待されます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学病院 総務企画課 総務・広報担当
TEL:086-235-7507
 

塚原科長による小児・AYAがん総合センターの紹介
塚原科長による小児・AYAがん総合センターの紹介

2025/12/24採用情報

歯科衛生士(特別契約職員 1名)の募集要項掲載のお知らせ

歯科衛生士(特別契約職員 1名)の募集要項を掲載しました。
*詳細はこちらをご覧ください。

2025/12/23お知らせ

黄熱ワクチン接種を開始します(予約開始:2026年1月~)

2026年2月より,黄熱ワクチン接種を開始します。予約開始は2026年1月から。
詳細はこちらをご確認ください。

黄熱ワクチン接種を開始します(予約開始:2026年1月~)

2025/12/22お知らせ

病院情報システムの更新に伴う救急車等の受入停止について

岡山大学病院では,病院情報システムの更新に伴い,令和7年12月26日(金)19:00から12月27日(土)13:00(予定)まで,救急車等の受入れを停止させていただきますので,ご理解ご協力を賜りますよう,何とぞよろしくお願いいたします。
なお,終了予定時間は状況に応じて延長される場合がありますので,あらかじめご了承くだい。

2025/12/22お知らせ

「広報誌 move on」(Vol.33)を発行しました

「広報誌 move on」(Vol.33)を発行しました。
こちらからご覧いただけます。

 「広報誌 move on」(Vol.33)を発行しました

2025/12/19お知らせ

冨樫庸介教授(呼吸器内科)が第22回日本学術振興会賞を受賞

岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)の冨樫庸介教授(呼吸器内科長)が,第22回日本学術振興会賞を受賞しました。令和8年2月3日に日本学士院(東京都)において授賞式が行われる予定です。
日本学術振興会賞は,日本の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるため,創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰し,その研究意欲を高め,研究の発展を支援していくことを目的とするものです。

<授賞対象業績>
ミトコンドリア伝播による新たながん免疫逃避機構の解明

<授賞理由>
腫瘍浸潤T細胞は抗がん免疫を構成する中心的な細胞ですが,腫瘍微小環境下においてはその機能が減弱することが知られています。冨樫教授は,がん細胞由来の変異ミトコンドリアがT細胞へと伝播することにより,その機能を低下させるという新たな機構を明らかにしました。マウス実験系において,変異ミトコンドリアを有するT細胞で機能低下がみられ,免疫療法の効果が減弱することを示しました。さらに,ヒト臨床検体の解析においても,変異ミトコンドリアを持つ患者は,持たない患者に比べて免疫チェックポイント阻害による治療効果が不良であることを実証しました。ミトコンドリアの細胞間伝播現象自体は以前から知られていましたが,がんにおける免疫回避機構への関与を示した本発見は,学術的に極めて重要であり、がん治療開発の観点からも大きな意義を有するものです。
冨樫教授は岡山大学病院呼吸器内科教授を兼務し,我が国において不足しているPhysician Scientistの育成にも顕著な貢献を果たしており,今後,日本の医学・医療を先導する人材として強く期待されています。

<冨樫教授のコメント>
このたび第22回日本学術振興会賞を受賞できましたこと大変光栄です。選考委員の先生方ならびに関係各位に厚く御礼申し上げます。本成果は,共同研究者の皆さま,研究室メンバーの日々の努力,ならびに技術支援・臨床現場のご協力の積み重ねによって得られたものです。さらに,科研費をはじめとする各種研究費・助成、所属機関の支援にも深く感謝いたします。この受賞を励みに,未解決の課題に引き続き挑み,学術の発展と医療・社会への還元につなげると同時に,次世代の育成にも尽力してまいります。

*独立行政法人日本学術振興会関連サイトはこちら:日本学術振興会賞

【本件問い合わせ】
岡山大学 学術研究院医歯薬学域(医)腫瘍微小環境学分野
岡山大学病院呼吸器内科
教授 冨樫 庸介
TEL:086-235-7390
学術研究院医歯薬学域腫瘍微小環境学分野HP
岡山大学病院 血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科HP

2025/12/18プレスリリース

厚生労働省に標準治療が難しい食道がんに対する腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」の医薬品製造販売承認申請を実施

岡山大学学術研究院医歯薬学域 消化器外科学分野の藤原俊義教授,黒田新士准教授らの研究グループが食道がんに対して開発を進めてきた腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」を,岡山大学発バイオベンチャー オンコリスバイオファーマ株式会社(以下、オンコリス社)が厚生労働省に医薬品製造販売承認申請を行いました。
岡山大学で開発されたテロメライシンの臨床試験は,2006年から米国食品医薬品局(FDA)の承認のもと,米国での安全性を確認する第I相臨床試験から始まりました。その後,基礎研究でテロメライシンが放射線治療の効果を強める現象が明らかとなり,2013年からは岡山大学で外科手術や抗がん剤治療などの標準治療ができない食道がん患者にテロメライシンと放射線治療を併用する臨床研究を実施しました。また2017年からは,岡山大学と国立がん研究センター東病院で同様のプロトコールでオンコリス社が第I相企業治験を行い,2020年からは岡山大学病院を含む食道がん治療のハイボリュームセンター(全国17施設)での多施設共同で第II相企業治験が実施されました。
テロメライシンは,2019年に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)による迅速審査が受けられる「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されており,今回,PMDAと検討を重ね第II相臨床試験での有効性が確認されたことから,厚生労働省に医薬品製造販売承認申請を行いました。なお,テロメライシンの販売は,オンコリス社と販売提携契約締結を結んでいる富士フイルム富山化学株式会社が行う予定で,現在,準備を進めているところです。

*詳細はこちらをご覧ください。

12月18日,岡山大学病院で記者会見が行われた
12月18日,岡山大学病院で記者会見が行われた

2025/12/18お知らせ

新型インフルエンザ発生を想定した感染対策訓練を実施しました

岡山大学病院は12月12日,岡山市保健所と共同で,新型インフルエンザの発生を想定した感染対策訓練を実施しました。本訓練は,感染拡大時における医療機関と保健所との連携や情報共有体制を確認し,地域全体での適切な対応力向上を目的として行われたものです。
当日は,岡山県内9つの医療機関の医療従事者および保健所職員など,約60人が参加しました。訓練では,岡山市内で1日あたり約200人の新型インフルエンザ患者が発生し,病床がひっ迫している状況を想定。患者役の参加者が症状を申告し,それを基に医療機関が入院の必要性や受け入れの可否について検討しました。 
また,病床状況や患者の重症度などの情報を保健所へ共有し,限られた医療資源を地域全体でどのように調整・活用するかについて,実践的な確認を行いました。こうした一連の流れを通じて,緊急時における迅速かつ円滑な情報連携が可能かを検証しました。
感染症内科の萩谷英大准教授は,「どれくらいの患者が発生しているかは,単一の医療機関だけでは把握できません。保健所に情報を集約し,地域全体で共有することで,より効果的な感染対策を進めることが重要です」と述べました。
岡山大学病院では,今後も関係機関と連携しながら,感染症発生時においても地域医療を支える体制づくりに努めてまいります。

【本件問い合わせ】
岡山大学病院 感染制御部
TEL086-235-7590

新型インフルエンザ発生を想定した感染対策訓練を実施しました

2025/12/17お知らせ

ハイフォン医科薬科大学から増山教授・中村准教授らへ名誉教授の称号付与

岡山大学と大学間協定を結ぶベトナム・ハイフォン医科薬科大学で11月28日,名誉教授授与式が行われ,学術研究院医歯薬学域(医)産科・婦人科学の増山寿教授と中村圭一郎准教授が名誉教授の称号を付与されました。
本学とハイフォン医科薬科大学は2010年に歯学部で部局間協定を締結,その後2015年には大学間協定に格上げし,現在に至るまで学生や教職員の継続的な交流を行っています。これまでにも学術研究院医歯薬学域(歯)インプラント再生補綴学の窪木拓男教授,学術研究院医歯薬学域(医)分子医化学の大橋俊孝教授らが名誉教授の称号を授与されています。2024年8月には,Kai学長以下数名の教職員が本学を訪問し,本学大学院医歯薬学総合研究科に所属していたハイフォン医科薬科大学の大学院生を含めて交流を行いました。
本学では,文部科学省「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム」に採択されており,本プログラムは今回で3期目の採択となり,これまで6年間で計24人の国費外国人留学生を受け入れてきました。さらに,その後は分子医化学の大橋教授が同様の優先配置プログラムに採択され,医学系全体として年間5人の国費外国人留学生を受け入れています。このうち2人は,ハイフォン医科薬科大学医学部産婦人科からの派遣であり,ほかにも分子医化学,整形外科学,小児医科学など多くの大学院生が本学で学んでいます。派遣第1号の大学院生はすでに博士(医学)を取得し,3年間で多数の英語論文を発表するなど優れた研究成果を挙げ,早期修了を果たしました。現在も優秀な大学院生が継続して就学しており,こうした高い学術業績と質の高い臨床指導がハイフォン医科薬科大学において高く評価され,今回,増山教授および中村准教授に対する指導教授・指導准教授としての名誉教授称号授与につながりました。
11月28日午前中には,ハイフォン医科薬科大学産婦人科を訪問し,講演や症例検討など学術交流が行われました。午後開催された式典では,増山教授が英語でスピーチを行い,名誉教授授与への感謝の意を述べました。

【本件問い合わせ先】
岡山大学学術研究院医歯薬学域 産科・婦人科学
岡山大学病院 産科婦人科
教授 増山 寿
TEL:086-235-7317
メール:masuyama◎cc.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。

ハイフォン医科薬科大学産婦人科
ハイフォン医科薬科大学産婦人科

2025/12/15イベント

2026年2月6日(金)第24回治験推進部市民公開講座「女性で最も多いがん『乳がん』の知っておくべき基礎知識」開催のお知らせ

【日時】2026年2月6日(金)14:00~15:30
【場所】岡山大学鹿田キャンパス Junko Fukutake Hall(岡山市北区鹿田町2-5-1)
【参加費】無料・事前申し込み不要
【定員】200名
【プログラム】
◆治験についてご存じですか?
 岡山大学病院 新医療研究開発センター 臨床研究コーディネーター 脇坂真弓
 
◆女性で最も多いがん「乳がん」の知っておくべき基礎知識
 岡山大学病院 乳腺・内分泌外科 教授・診療科長 枝園忠彦

【問い合わせ】
岡山大学病院 新医療研究開発センター 治験推進部
TEL086-235-7534(平日9:30~16:00)

2026年2月6日(金)第24回治験推進部市民公開講座「女性で最も多いがん『乳がん』の知っておくべき基礎知識」開催のお知らせ

2025/12/11採用情報

医事課事務職員の募集要項掲載のお知らせ

医事課事務職員の募集要項を掲載しました。
*詳細はこちらをご覧ください。

2025/12/03プレスリリース

先天性心疾患の原因解明プロジェクトが支援総額9,049,000円を突破 ~270人超えの方々からの温かい支援を受け,次の目標1,000万円へ挑戦中~

岡山大学病院心臓血管外科(科長・教授:笠原真悟)は,先天性心疾患の原因解明を目指すクラウドファンディングを実施しています。その中間状況をお知らせします。
先天性心疾患は約100人に1人が生まれつき抱える心臓の病気で,重症例では複数回の手術や生涯にわたる医療支援が必要となることがあります。近年の医療の進歩により成人患者は増加し,国内では50万人以上と推定されています。
本プロジェクトでは,患者さんから提供された検体を用い,全ゲノムシークエンス解析によって疾患に関連する遺伝子変化を探索します。原因不明の先天性心疾患の理解が進むことで,将来的な新たな治療法の開発や予防医療の確立につながると期待されます。
クラウドファンディングは開始17日で第一目標金額(5,000,000円)を達成し,多くの支援者の思いを受け,現在は第二目標:10,000,000円に挑戦しています。
寄付金は,解析費用,プロジェクト運営にかかる費用,返礼品制作・発送費用などに活用されます。

<プロジェクトの概要>
【募集期間】2025年10月6日(月)9時 ~ 12月19日(金)23時
【寄付の方法】 https://readyfor.jp/projects/okayamaCVS
         クレジットカード,銀行振込,コンビニ支払いに対応。
【使用目的】全ゲノムシークエンス解析費用,関連経費(返礼品制作・発送含む)
【寄付の取扱い】寄付は国立大学法人岡山大学への寄付となり,税制上の優遇措置の対象となります。領収書は2026年4月ごろに発送予定。寄付日は岡山大学への入金日(2026年2月10日ごろ)となります。

*詳細はこちらをご覧ください。

先天性心疾患の原因解明プロジェクトが支援総額9,049,000円を突破 ~270人超えの方々からの温かい支援を受け,次の目標1,000万円へ挑戦中~

2025/11/26プレスリリース

乳がん患者さんの「心の支え」を目指したAIピアサポーターを開発

岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)医療情報化診療支援技術開発講座の長谷井嬢 教授(特任)(整形外科)は,乳がん患者さんの心理的サポートに特化したAIチャットボット(AIピアサポーター)を開発しました。本AIは,長谷井教授(特任)が研究を進めてきた「患者さんの心に寄り添うメンタルケアAI」の技術を基盤としています。乳がん患者さんは,化学療法や手術などに伴う身体的苦痛に加え,再発への恐怖や孤独感など,多様な精神的負担を抱えています。医療スタッフや既存のピアサポートでは時間的な制約や相談への心理的ハードルがあり,患者さんが不安を抱え込んでしまう課題がありました。本AIは,乳がん経験者のピアサポーターとしての対話が可能であり,患者さんは時間や場所を問わず,気兼ねなく悩みや不安について相談することが可能になります。
本AIピアサポーターの実用性を検証するため,学術研究院医療開発領域(岡山大学病院乳腺・内分泌外科)の枝園忠彦教授,岡山大学病院乳腺・内分泌外科の藤原由樹医員を中心とした実証試験を開始します。本試験では,乳がん治療(周術期化学療法,手術,再発治療)で入院する患者さんを対象とし,12週間のAI利用を通じて,その満足度やQOL評価体制の実行可能性を検証します。本研究は,AIによる心理サポートを,将来的にがん患者さんの標準的なケアとして確立するための重要な第一歩となります。

*詳細はこちらをご覧ください。

2025/11/26プレスリリース

前立腺がんに対する密封小線源療法の長期経過を調査~良好かつ安全な治療成績を基に局所療法に応用~

岡山大学病院では,前立腺がんに対して放射線を出す小さなカプセルを前立腺の中に埋め込む「密封小線源療法」という治療を行っています。この方法は手術と比べて体への負担が少なく,日常生活を続けながら治療できるのが特徴です。
岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)腎泌尿器科学の荒木元朗教授と,学術研究院医療開発領域(岡山大学病院 腎泌尿器科)の河田達志助教(特任)らのグループは,2004年から20年間にわたって治療を受けた648人の患者さんを対象に長期の経過を調べたところ,治療後10年の時点で9割以上の方に腫瘍マーカーの再上昇がなく,全体として非常に良好な結果が得られました。また,副作用も少なく,安全性が高いことが確認されました。今後は,がんのある部分だけを狙って治療する「フォーカルセラピー(部分小線源治療)」としての応用を目指しています。これにより,治療効果を維持しながら副作用をさらに減らし,より多くの患者さんが安心して治療を受けられることが期待されます。

*詳細はこちらをご覧ください。

前立腺がんに対する密封小線源療法の長期経過を調査~良好かつ安全な治療成績を基に局所療法に応用~

2025/11/21イベント

12月5日(金)岡山大学名誉博士称号授与記念講演会のご案内

エッスル財団創設者 Martin Essl 氏への岡山大学名誉博士称号授与を記念し,称号授与式および記念講演を開催します。
記念講演1では,Essl 氏が「Zero Project」を立ち上げた背景,その発展の経緯,目指す目的,世界での運営体制,さらに岡山との関わりや今後の展望について紹介します。
記念講演2では,岡山大学学術研究院医療開発領域(岡山大学病院 聴覚支援センター)の片岡祐子准教授が,「Designing Tech Solutions for People with Hearing Loss(難聴者のコミュニケーションバリア解消に向けた開発)」をテーマに講演します。
学生・教職員のみならず,地域の皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

<Zero Projectとは?>
Zero Project は,オーストリアに本部を置くエッスル財団が2008年に開始した国際プロジェクト。「ゼロバリア(障壁のない世界)」を合言葉に,障がいのある方々の課題解決や生活向上につながる取り組みを支援しています。毎年,オーストリア・ウィーンの国連事務所で国際会議を開催し,世界各国の先進的な取り組みを紹介するとともに,「ゼロ・プロジェクト・アワード」の表彰を行っています。
 
●岡山大学名誉博士称号授与記念講演会●
日時:令和7年12月5日(金)14:00~15:00
会場:岡山大学 鹿田キャンパス内 Junko Fukutake Hall(岡山市北区鹿田町2-5-1)
参加費:無料
言語:日本語
※事前申し込み不要

 《プログラム》
第1部 14:00〜14:15 名誉博士称号授与式
第2部 14:20〜 記念講演1
     14:40〜 記念講演2

【本件問い合わせ】
岡山大学企画部国際企画課,グローバルエンゲージメントセンター
E-mail:ougeo@adm.okayama-u.ac.jp
TEL:086-251-7036

12月5日(金)岡山大学名誉博士称号授与記念講演会のご案内

2025/11/21お知らせ

重症新生児を救う迅速ゲノム診断-日本最大規模のNICU連携体制を岡山大学が牽引

重症新生児の約1割は遺伝性疾患を背景に発症するとされ,原因が不明のまま急速に病状が悪化するケースも少なくありません。これらの疾患は種類が数千に及ぶ一方で,症状が「活気がない」「哺乳が進まない」など非特異的で,従来の検査のみでは診断が困難でした。
こうした課題に対し,岡山大学の武内俊樹教授らの研究グループは,ゲノム解析を用いた迅速診断の医療実装に取り組んでいます。
武内教授は,2019〜2023年度に実施された新生児ゲノム診断研究において,診断に苦慮する新生児467例に解析を行い,51%で遺伝学的診断を確定しました。そのうち55%はゲノム診断が治療方針の変更や救命につながる可能性が高い疾患であることが明らかになっています。
実際に,ビタミン輸送に関わる遺伝子(SLC5A6)の変異が原因で重篤な貧血・心機能低下を起こしていた乳児に対し,遺伝子診断を契機としてビオチンとパントテン酸の大量投与を早期に開始した結果,劇的に改善した症例も報告されています。ご家族が「原因が早く分かり,治療に結びついたことで笑顔が増えた」と語るように,迅速診断は臨床現場と家庭に大きな安心をもたらしています。
これらの成果は国内外でも注目されており,2023年8月には第6回日本医療研究開発大賞(AMED理事長賞)を受賞しました。
さらに,2024年度からは「重症新生児に対する迅速なゲノム診断の医療実装に関する研究開発」を主導し,岡山大学が全国的な研究拠点として新たに役割を担っています。
とりわけ特筆すべきは,全国のNICUと連携した162施設(わが国の全NICU病床の56%)に及ぶ大規模解析ネットワークの構築です。専門医が都市部に偏在するなか,遠隔遺伝カウンセリングの仕組みを導入し,「日本のどこで生まれた重症新生児にもゲノム診断を届ける」体制づくりを進めています。この取り組みは,地域医療格差の是正にも大きく貢献するものです。
新聞各紙(2025年3月11日,7月29日,10月7日,11月13日)でも,本研究は「ゲノム分析で迅速治療」「新技術で診断が可能に」「希少疾患AIで早期診断」などの見出しで紹介され,臨床ゲノム医療を切り開く次世代医療モデルとして広く注目されています。
武内教授は今後,解析のさらなる高速化,ネットワーク拡大,臨床現場での運用プロトコルの確立を進め,重症新生児の迅速診断を日本の標準医療として根付かせることを目指しています。本学は,ゲノム医療研究の司令塔として,引き続き新生児・小児医療の質向上に貢献していきます。

【本件問い合わせ先】
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 小児発達病因病態学分野
岡山大学病院 小児神経科
教授 武内 俊樹
TEL:086-235-7372
Email:toshiki.take@okayama-u.ac.jp

重症新生児を救う迅速ゲノム診断-日本最大規模のNICU連携体制を岡山大学が牽引

2025/11/21イベント

医療安全推進週間 関連イベントを開催/11月25日(火)~28日(金)

11月25日(いい医療に向かってGO)を含む1週間は,厚生労働省が定める「医療安全推進週間」です。当院でも,11月25~28日を医療安全推進週間として,下記のとおり院内で推進イベントを開催します。

日 時:11月25日(火)~28日(金)
※11月25日は,鹿田遺跡マスコットキャラクター「しかたん」,岡山県マスコット「ももっち」「うらっち」,岡山市イメージキャラクター「ミコロ」「ハコロ」,日本看護協会「看護の日」キャラクター「かんごちゃん」,美作学園公式マスコット「ミマッパちゃん」,美作大学マスコットキャラクター「ミマダイン」,献血キャラクター「けんけつちゃん」が参加し,病院玄関周辺で患者さんたちをお出迎えします(各キャラクターの参加は午前10時~11:30ごろまで)。

場 所:岡山大学病院 外来棟1階
内 容:医療安全推進ポスター展示,鹿田遺跡埋蔵物・しかたんの紹介

昨年のイベントに参加したゆるキャラたちと医療安全管理部職員
昨年のイベントに参加したゆるキャラたちと医療安全管理部職員

2025/11/17イベント

11月28日(金)第19回BIZEN活動発信会のお知らせ

岡山大学“BIZEN”(Business Innovation Zone for Entrepreneurship)の第19回活動発信会開催のお知らせです。
病院でのオープンイノベーション活動にご興味・ご関心のある,もしくは入会・入居をご検討されている企業様,研究者様,また学生の皆様へ,BIZENと関わりのある情報を共有することにより,イノベーションの種を広げることを目的とし,開催いたします。
今回は,海外展開支援という視点から,株式会社キャンパスクリエイトの近藤百合様と岡山大学病院准教授の内田大輔先生にご講演いただきます。
皆さまのご参加をお待ちしております。

第19回 BIZEN活動発信会 『BIZEN ラボから…活動発信!』
◆開催日時:2025年11月28日(金) 17:00~18:00
◆場 所:岡山大学病院 鹿田会館 2階 BIZENフリースペース および オンライン
      申込URLより登録いただいた後,指定のメールアドレスにZOOMアドレスをお送りします。
◆対象者  企業関係者,研究者,医療従事者,学生
◆主催   岡山大学病院 新医療研究開発センター
◆申込URL  https://forms.gle/cHusCqVZ9VRWiRmW6
◆申込期限  2025年11月25日(火)

 《プログラム》
17:05~17:25
講演「産学連携の知を,国際共創の力へ~日本とASEANを結ぶ双方向型イノベーションハブへの挑戦」
株式会社キャンパスクリエイト 技術移転部 産学官連携コーディネータ  近藤 百合 

17:30~17:45
講演「世界へ羽ばたく医療イノベーション~岡山大学の伴走型グローバル展開支援」
岡山大学 学術研究院医療開発領域 新医療研究開発センター 次世代医療機器開発部長  内田 大輔(消化器内科医師)

17:50~18:00
ディスカッション「医療機器開発において,大学に求められる役割」
近藤 百合  内田 大輔  仙石 喜也(岡山大学病院 新医療研究開発センター 次世代医療機器開発部 シニアリサーチマネージャー)

<お問い合わせ>
岡山大学病院 研究推進課 BIZEN運営事務局(担当:工藤)
〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1  
TEL:086-235-7983
E-mail: byouin-kensui@adm.okayama-u.ac.jp

11月28日(金)第19回BIZEN活動発信会のお知らせ

2025/11/14お知らせ

冨樫庸介教授(呼吸器内科長)が日本医師会医学研究奨励賞を受賞

岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)の冨樫庸介教授(岡山大学病院 呼吸器内科長)が,日本医師会医学研究奨励賞を受賞しました。この賞は,日本医師会会員で,医学上将来性に富む研究を行っている研究者に授与されるものです。受賞テーマは「ミトコンドリア伝播の難治性肺疾患への影響の解明」で,授賞式は11月1日に執り行われました。

<冨樫教授のコメント>
このたびは栄えある賞をいただき大変光栄です。日本医師会の方々に加えて,多くの共同研究者の先生方や研究費のおかげで研究をできており,併せて深謝申し上げます。今回の受賞も励みに,将来の医療の発展のために研究を進めてまいりたい所存です。

【本件問い合わせ先】
学術研究院医歯薬学域(医)腫瘍微小環境学分野
岡山大学病院呼吸器・アレルギー内科
教授 冨樫 庸介
TEL:086-235-7390
腫瘍微小環境学分野 HP
血液・腫瘍・呼吸器・アレルギー内科 HP(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)

冨樫庸介教授(呼吸器内科長)が日本医師会医学研究奨励賞を受賞

2025/11/11お知らせ

岡山市北消防署でドクターカーとの救助訓練を実施しました

11月8日,岡山市北消防署屋内訓練室において,岡山大学病院ドクターカーとの合同による救助事故想定訓練を実施しました。本訓練は,2024年3月に発生した岡山駅前再開発地区での事故を教訓に企画されたものです。
今回の訓練では,足場の崩落事故を想定し,複数の作業員が転落や挟まれなどにより負傷したという設定で実施しました。参加者は,岡山市北消防署の指揮隊,救助隊,救急隊など約22名,岡山大学病院からは医師,看護師,救急救命士に加え,多くの学生が参加し,総勢約40名規模の訓練となりました。
訓練は,北消防署屋内訓練室の4階を「地下現場」,6階を「地上」と設定し,救急隊の現場到着からドクターカー到着までを実践的な時系列で進行しました。6名の傷病者を設定し,トリアージの実施,搬送優先順位や搬送先の選定,処置などについて,ドクターカーチームと救急隊が連携して救助活動を行いました。
本訓練の目的は,消防隊と医療チームの連携をさらに強化し,現場での迅速かつ的確な判断力を高め,適切な医療処置を提供できる体制を確立することにあります。
今後も継続的な訓練を重ねることで,一人でも多くの命を救えるよう,技術の向上と関係機関との協力体制のさらなる充実に努めてまいります。

【本件問い合わせ】
岡山大学病院 総務企画課
TEL086-235-6749

参加者が集合し記念撮影
参加者が集合し記念撮影

2025/11/11お知らせ

横浜市会健康福祉・医療委員会が岡山大学病院を視察

10月31日,デジタル技術と規制改革を通じて地域課題の解決を図る「デジタル田園健康特区」に指定されている吉備中央町との連携事業を展開する岡山大学病院に,横浜市会健康福祉・医療委員会(望月康弘委員長)の委員らが視察に訪れました。
吉備中央町が推進する地域医療の変革モデルに対し,岡山大学病院は深く関与しており,当日は那須保友学長のほか,櫻井淳デジタル田園健康特区担当副病院長をはじめとする岡山大学病院関係者が,吉備中央町関係者らとともに対応しました。
はじめに,那須学長より歓迎のあいさつがあり,デジタル田園健康特区に関する取り組みとして,吉備中央町企画課の安延直樹主幹から「誰一人取り残さないエンゲージメント・コミュニティの創生」について,構想の経緯と取り組み状況を説明しました。次に,吉備中央町の救急DXに携わるバーズ・ビュー株式会社の夏井淳一代表取締役社長兼CEOが「救急DXへの取組み」について,学術研究院医歯薬学域地域医療DX推進講座の上田浩平助教が,岡山大学病院で実証調査を行った「救急救命士における病院前超音波検査」について,これまでの経過と今後の課題を説明しました。続いて,櫻井副病院長より「岡山県内での医療DX推進に向けた状況」について説明がありました。
横浜市会健康福祉・医療委員会の委員から,救急医療現場におけるデジタルデバイスやAIの利活用とその将来展望に関する質問があり,中山間地域や大都市圏に必要な医療DXについて活発な意見交換が交わされました。
その後,上田助教の案内のもと,ドクターカーを見学。現場における実践的な取り組みに対する理解を深めました。
岡山大学は,長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し,世界の革新に寄与する研究大学」の実現を目指し,研究・教育・医療のあらゆる現場で多様なステークホルダーと連携したイノベーション創出を強力に推進しています。
デジタル田園健康特区での取り組みも,「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」とのシナジーを最大限に生かし,地域に根付いたCommunity healthの実現に向けて,全学を挙げて強力に推進しています。引き続き,地域と地球の未来を共創し,社会変革を実現させる研究大学:岡山大学の取り組みと挑戦にご期待ください。

【本件問い合わせ先】
岡山大学病院 新医療研究開発センター
TEL:086-235-6504

あいさつをする那須学長
あいさつをする那須学長

2025/11/11お知らせ

岡山大学病院で「絵描き 海太郎展」を開始しました

岡山大学病院は総合診療棟1階において,11月8日より新たな院内展示として「絵描き 海太郎展」を開始しました。昨年展示した国吉康雄の実寸大模写作品に続く企画で,岡山大学大学院教育学研究科「国吉康雄記念・美術教育研究と地域創生講座」(以下,国吉講座)が企画・制作を行いました。
今回の展示では,岡山を拠点に活動するアーティスト・海太郎氏による,生命力あふれる筆致と豊かな色彩が印象的な作品群を紹介しています。海太郎氏は,人物や動物,自然を独自の視点で描き出し,観る人の心に温かさと力強さを届ける作風で知られています。本展では,描くことの喜びや生命へのまなざしをテーマとした代表作を中心に構成し,病院を訪れる患者さんやご家族,職員が日々の中でアートに触れ,心安らぐひとときを過ごせる空間を目指しました。
本展示の開催にあたっては,海太郎氏ご本人をはじめ,ご家族の皆さまにも多大なご協力をいただきました。作品の提供や展示構成へのご理解・ご支援に心より感謝申し上げます。温かなご厚意により,病院を訪れる多くの方々がアートを通して癒やしと希望を感じられる場が実現しました。
岡山大学病院では,ホスピタルアートの導入をはじめ,院内外から寄付された絵画や職員・学生による作品展示などを通じて,アートを取り入れた環境づくりに積極的に取り組んでいます。本展示も,国吉講座の才士真司准教授,伊藤駿助教,ならびに自主ゼミナールの有志学生スタッフの協力により実現しました。
今後も,岡山大学5D Lab.,附属図書館,当院を巡回する形で,定期的に展示替えを行う予定です。展示を通して,アートがもたらす癒やしと創造の力を多くの方々に感じていただければ幸いです。
岡山大学病院は,今後もアートの持つ力を取り入れながら,患者さんに優しい環境づくり,優れた医療人の育成と医療の発展に貢献してまいります。
 


国吉講座の教員と同講座受講生有志で
作品を設置

動物や自然を描いたカラフルな色彩が
特徴の作品たち
 

【本件問い合わせ】
岡山大学病院 総務企画課
TEL 086-235-6749

総合診療棟1階で展示を開始した「絵描き 海太郎展」
総合診療棟1階で展示を開始した「絵描き 海太郎展」

2025/11/11イベント

11月17日(月)特別講演会「世界初の異種移植について学ぼう!ブタから人への異種腎移植」開催のお知らせ

ハーバード大学医学部外科教授の河合達郎先生をお招きし,【異種移植の最前線】ブタから人への異種腎移植についての特別講演会を開催します。どなたでもお気軽にご参加ください。
 

―開催概要―
日  時:2025年11月17日(月)19:00~20:00
場  所:鹿田会館2階講堂(岡山大学鹿田キャンパス内)
対  象:ご興味のある方どなたでも
参加費 :無料
申込み:不要
問合せ:岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 腎泌尿器科学分野
      TEL086-235-7287

11月17日(月)特別講演会「世界初の異種移植について学ぼう!ブタから人への異種腎移植」開催のお知らせ

2025/11/05プレスリリース

高齢者に対するロボット支援膵切除術の安全性を報告

岡山大学病院は,藤田医科大学と協力して,多施設共同研究を行ってきました。今回,岡山大学学術研究院医療開発領域(岡山大学病院)所属の,肝・胆・膵外科の高木弘誠講師,藤田医科大学病院肝胆膵外科の髙原武志教授らのグループは,高齢者に対するロボット支援膵切除術の安全性と有効性を検証しました。これらの研究成果は9月17日,欧州のがん関連研究学術誌「Cancers」に掲載されました。
高齢化社会に伴い,近年,肝胆膵外科領域でも高齢の患者さんが増加しています。膵臓手術は手術での侵襲が大きいため,基礎疾患の多い高齢者に対する手術適応は慎重に判断する必要があります。2020年4月から2024年12月の間に,岡山大学病院と藤田医科大学病院で実施したロボット支援膵切除術を受けた380人の患者のうち,59人(15.5%)が80歳以上の高齢者でした。高齢者は基礎疾患,悪性疾患が多く,非高齢者(79歳以下)と比較して術後の入院期間は長かったものの,合併症の発生頻度は同等でした。
本研究成果は,合併症の少ない低侵襲手術であるロボット支援手術の高齢者に対する安全性と有効性を示しました。今後,さらなる高齢者に対する治療成績の改善に役立つことが期待されます。

*詳細はこちらをご覧ください。

2025/11/04プレスリリース

光駆動プロトンポンプで体内のがん腫瘍を消去することに成功~がん治療に光を!~

岡山大学学術研究院医歯薬学域(薬)の須藤雄気教授,小島慧一講師,大学院医歯薬学総合研究科博士課程4年(薬学系)の中尾新大学院生,学術研究院医歯薬学域(医)の冨樫庸介教授,大内淑代教授,佐藤恵太助教,岡山大学病院(脳神経外科)の劒持直也医員の共同研究グループは,光に反応して細胞内をアルカリ化させるタンパク質を利用し,マウス体内に存在するがん腫瘍を選択的に光で死滅させることに成功しました。
これまで,がん細胞を死滅させる治療法としては主に薬剤が用いられてきました。しかし多くの薬剤は,がん細胞だけでなく周囲の正常な細胞にも作用してしまい,副作用が避けられないという課題があります。今回開発された「光がん治療法」は,特定の細胞にだけ作用することが可能であり,将来的にはヒトのがんに応用することで,がん細胞のみを選択的に除去できる,副作用の少ない新しい光がん治療法の実現が期待されます。
本研究成果は,アメリカ化学会誌「Journal of the American Chemical Society」電子版(現地時間(米国東部標準時):11月4日9:00,日本時間:同日22:00)に掲載されました。

*詳細はこちらをご覧ください。

(A)くすりを用いた細胞死滅法。(B)光を使った細胞死滅法。
(A)くすりを用いた細胞死滅法。(B)光を使った細胞死滅法。

2025/10/31お知らせ

「広報誌 move on」(Vol.32)を発行しました

「広報誌 move on」(Vol.32)を発行しました。
こちらからご覧いただけます。

「広報誌 move on」(Vol.32)を発行しました

2025/10/30プレスリリース

膀胱三角部は尿意の感覚中枢だった~頻尿,夜間頻尿,切迫性尿失禁や膀胱痛の原因解明に一歩前進~

岡山大学学術研究院医療開発領域(岡山大学病院 腎泌尿器科)の定平卓也研究准教授,同領域(岡山大学病院 新医療研究開発センター)の渡部昌実教授らの研究グループは,膀胱三角部(膀胱の出口側に位置する三角形領域)が単なる構造物ではなく,感覚情報の集約拠点として機能していることを文献的に考察し,発表しました。本研究は,膀胱三角部の神経構造・分子発現・臨床的意義を総合的に整理したレビューであり,2025年10月19日,米国誌「Cureus」に掲載されました。
膀胱三角部には,伸展や化学刺激に反応する感覚神経が高密度に存在し、ATP(アデノシン三リン酸)や神経ペプチドを介して尿意や痛みを中枢に伝達しています。さらに,機械刺激受容体PIEZO2,プリン受容体P2X3,カプサイシン受容体TRPV1の発現が高く,過活動膀胱や間質性膀胱炎などの疾患で過敏化することも分かっています。これらが過活動膀胱や間質性膀胱炎における異常な尿意や痛みの発生に深く関与していることが示唆されました。さらに同領域の神経は,炎症や加齢によって可塑的変化を示し,慢性的な過敏化へつながることも報告されています。臨床的には,この膀胱三角部に発現する受容体等を標的とする薬剤,すなわちボツリヌストキシンなどが過剰に興奮した感覚神経を抑制し,一連の症状を軽減する可能性が示唆されています。

*詳細はこちらをご覧ください。

2025/10/28プレスリリース

国産手術支援用ロボットhinotori(ヒノトリ)を用いた岡山県内初の消化器がん手術を成功~将来的に遠隔手術による地域医療支援にも期待~

岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)消化器外科学・藤原俊義教授と黒田新士准教授を中心とする手術チームは,2025年10月上旬,岡山県内で初となる国産手術支援用ロボットhinotoriTMを用いた胃がん手術を成功させました。消化器がんに対する手術としては県内初となります。岡山大学病院におけるhinotoriTMを使用した胃がん手術は,シスメックス株式会社との共同研究として,その安全性と有用性を検証することを目的として行っています。
hinotoriTMは,日本国内で多くのシェアを占める米国産の手術支援用ロボットであるダヴィンチとその基本仕様は類似しており,より日本の外科医と医療現場に即した開発が進められている機種です。患者さんの体壁にかかる負担が軽くなるような設計になっており,手術後の痛みが軽くなることが期待されています。また,hinotoriTMは遠隔手術に向けた開発も行われており,外科医不足に悩む地域医療支援にも期待が持たれている医療技術です。
岡山大学病院は,地域の中核病院として,より質の高い外科医療を地域・都会関係なく,ひとりでも多くの患者さんにお届けできるよう尽力します。

*詳細はこちらをご覧ください。

10月上旬にヒノトリを用いて岡山大学病院で行われた手術の様子
10月上旬にヒノトリを用いて岡山大学病院で行われた手術の様子

2025/10/27お知らせ

株式会社第一エンタープライズ様からご寄付を賜りました

岡山大学病院は,株式会社第一エンタープライズ様より,岡山大学病院の「想い虹」基金へのご寄付を賜りました。これに伴い,9月24日,学⻑室において形⼭舜⽌郎代表取締役と奥様のほか,関係の皆さまご臨席のもと,目録の贈呈式を執り行いました。
贈呈式では,形山様から「中四国の基幹病院として医療を支えてほしい」とのお言葉をいただきました。那須保友学長からは,岡山大学病院への,2020年4月の新型コロナウイルス感染症対策へのご寄付に続くご支援に対し感謝の意を表しました。また,前田嘉信病院長からは,ご期待に沿うようご寄付は移植医療をはじめとする先進的な医療の推進,すべての患者さんが安心して安全な治療を受けることのできる療養環境の実現,ならびに医療従事環境の整備に役立たせることをお伝えしました。
岡山大学病院は,今後も患者さんのため,医学の発展のため,そして社会のために,職員一丸となって全力で取り組んでいきます。

【本件お問い合わせ先】
岡山大学病院 研究推進課研究支援・推進グループ総務担当
TEL:086-235-7982
Eメール:kensui-soumu(at)adm.okayama-u.ac.jp
※ (at) は @ に置き換えて送信してください。

(左から)形山ご夫妻,那須学長,前田病院長
(左から)形山ご夫妻,那須学長,前田病院長

2025/10/27お知らせ

岡山大学で開発した針穿刺ロボットの研究が,プレジデントオンラインで紹介されました

岡山大学学術研究院医歯薬学域(医)放射線医学の平木隆夫教授(岡山大学病院放射線科),学術研究院環境生命自然科学学域(工) の亀川哲志教授,松野隆幸教授,学術研究院医療開発領域新医療研究開発センター(岡山大学病院)の櫻井淳教授らのグループが開発した針穿刺ロボットが,プレジデントオンラインで紹介されました。

*詳細はこちら(外部サイトに遷移)をご覧ください。