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2024/07/31 お知らせ

点滴ラインなどの絡まりを防止する「チューブセパレーター」を共同開発

医療機関における集中治療室や救命救急センターでは,重症患者さんの管理のため点滴チューブなど非常に多くの管(ライン)が使用されていますが,チューブが閉塞して正確に薬剤を投薬できないことや,ラインの誤認識によるトラブル,チューブ交換や患者さん移動時に時間がかかるといった問題がありました。そのため,患者さんの管理を主に担っている看護師は,こうした問題が起こらないよう点滴チューブを整理するために多くの時間を費やしていることが長年の課題となっていました。
そこで,岡山大学病院医療技術部(臨床工学部門)の落葉佑昌臨床工学技士とタキゲン製造株式会社(東京都品川区)は,点滴チューブの絡まりや落下を防止する点滴ライン等絡み防止具「チューブセパレーター」を共同開発しました。落葉臨床工学技士が中心となり,点滴ライン等の絡まりによる問題点を分析し,実証を重ねて製品化が実現しました。
 
【開発したチューブセパレーターの特徴】
  • 点滴チューブをスポンジの切れ目に挟むだけでラインを整理でき絡まりを防止
  • 三方活弁(薬液の流路を調節するコック)の落下を防止できる保持力
  • 樹脂製で金属不使用のためMRI などの検査時にも使用可能
  • 面ファスナーで固定できるので取り付けが簡単
  • 患者さんが激しく動いたときは製品ごとベッド柵から外れる構造で抜針を防止
  • 面ファスナーに接着剤が付いているのですぐに使用可能

本製品は2024年7月19日から発売開始しました。実際に使用した看護師からは「ベッド柵やベッド上のチューブの絡まりが減少し,とても便利」と好評でした。本製品の開発により,患者さんの安全の向上や医療従事者の負担軽減に貢献できることが期待されます。

チューブセパレーターの使用例
 
【本件問い合わせ】
岡山大学病院 新医療研究開発センター
TEL:086-235-6979
岡山大学とタキゲン製造株式会社が 共同開発した「チューブセパレーター」
岡山大学とタキゲン製造株式会社が 共同開発した「チューブセパレーター」