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2025/12/18 プレスリリース

厚生労働省に標準治療が難しい食道がんに対する腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」の医薬品製造販売承認申請を実施

岡山大学学術研究院医歯薬学域 消化器外科学分野の藤原俊義教授,黒田新士准教授らの研究グループが食道がんに対して開発を進めてきた腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」を,岡山大学発バイオベンチャー オンコリスバイオファーマ株式会社(以下、オンコリス社)が厚生労働省に医薬品製造販売承認申請を行いました。
岡山大学で開発されたテロメライシンの臨床試験は,2006年から米国食品医薬品局(FDA)の承認のもと,米国での安全性を確認する第I相臨床試験から始まりました。その後,基礎研究でテロメライシンが放射線治療の効果を強める現象が明らかとなり,2013年からは岡山大学で外科手術や抗がん剤治療などの標準治療ができない食道がん患者にテロメライシンと放射線治療を併用する臨床研究を実施しました。また2017年からは,岡山大学と国立がん研究センター東病院で同様のプロトコールでオンコリス社が第I相企業治験を行い,2020年からは岡山大学病院を含む食道がん治療のハイボリュームセンター(全国17施設)での多施設共同で第II相企業治験が実施されました。
テロメライシンは,2019年に独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)による迅速審査が受けられる「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されており,今回,PMDAと検討を重ね第II相臨床試験での有効性が確認されたことから,厚生労働省に医薬品製造販売承認申請を行いました。なお,テロメライシンの販売は,オンコリス社と販売提携契約締結を結んでいる富士フイルム富山化学株式会社が行う予定で,現在,準備を進めているところです。

*詳細はこちらをご覧ください。
12月18日,岡山大学病院で記者会見が行われた
12月18日,岡山大学病院で記者会見が行われた