患者申出療養(NCCH2220)

患者申出療養(NCCH2220:小児・AYAがんに対する遺伝子パネル検査結果等に基づく複数の分子標的治療に関する患者申出療養[PARTNER試験])

患者の皆様へ

患者申出療養(NCCH2220)への参加希望の場合は,現在かかっている主治医の先生に申し出てください。主治医の先生より当院に申し込みをいただき,参加の可否につき検討させていただきます。

 

主治医の先生へ

患者申出療養(NCCH2220)への参加を希望される場合は,まず以下の選択基準・除外基準をご確認ください。
選択基準・除外基準をご確認いただいたのち,参加可能であればゲノム医療総合推進センター<cgm-center@okayama-u.ac.jp>までメールでご連絡ください。
参加の可否については,記載いただいたメールアドレスに連絡させていただきます。なお,ご連絡まで数日(土日祝は除く)の調査期間をいただきますことをご了承ください。

 

選択基準

以下の適格基準をすべて満たす患者を登録適格例とする。
1)組織診によって小児がん国際分類(ICCC-3, International Classification of Childhood Cancer, third edition:表3.1)に含まれる腫瘍(I-IIを除く)と診断されている。
 ※他施設で病理組織検査が実施されていた場合は,病理標本を取り寄せて,実施医療機関の病理診断で基準を満たすことが確認されなければならない。
2)治癒切除不能(四肢切断など重大な機能損失を伴う切除以外は困難な場合を含む)な進行性(転移性およびまたは局所進行)の病変を有し,以下の①②いずれかに該当する(前治療レジメン数は問わない)。ただし,本邦または海外(FDAまたはEMA)において,前治療後の維持療法として薬事承認されている医薬品コホートでは,登録時には病変を有していなくてもよい。
 ①標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在しない。
 ②標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が存在する場合には,当該標準治療(もしくは標準治療に準じる治療)が無効中止または毒性中止された。
3)登録時の年齢が0-29歳である(ただし各医薬品コホートにおける年齢の除外基準に該当しないこと)。
4)治療薬について,当該疾患において患者の年齢またはがん種に対して我が国では薬事承認が得られていない(治療薬が患者にとって適応外薬あるいは未承認薬となる)。
5)以下のいずれかを満たす*5
 ①登録前28日以内(登録日の同一曜日を許容)の造影CTまたはMRI*1(頭部*2・胸部・腹部・骨盤:スライス厚5 mm以下)にて腫瘍性病変を確認できる*3(測定可能病変*4の有無を問わない)
 ②登録前28日以内(登録日の同一曜日を許容)の骨髄検査(骨髄穿刺または骨髄生検)にて腫瘍細胞を認める。
 *1:造影剤アレルギー,腎機能障害,気管支喘息がある場合には単純CTまたはMRIも可
 *2:脳腫瘍あるいは脳転移が存在する場合のみ
 *3:RECIST1.1にて評価できる病変が存在する(標的病変,非標的病変どちらかが確認できる)。
 *4:詳細はプロトコール11.1.2参照
 *5:適格基準2)で規定する維持療法の場合は本適格基準5)を満たしていなくてもよい。
6)以下のいずれかを満たす場合
 ①本邦で保険適用済み,または評価療養として実施されている遺伝子パネル検査を受け,actionableな遺伝子異常を有することが判明している。かつ,エビデンスレべルD以上と判定されたactionableな遺伝子異常とそれに基づく治療選択肢を提示したエキスパートパネル報告書,およびその根拠となった遺伝子パネル報告書がある。
 ②本邦または海外(FDAまたはEMA)において薬事承認された分子標的薬※の適応がん種と病理学的に診断されている。
 ※具体的には,以下の通り(6.1.1より引用)
  ・分子標的薬の有効性が示されているがん種に対して,本邦で成人において薬事承認されているが小児では承認されていない(小児の用法用量の記載がない)医薬品
  ・分子標的薬の有効性が示されているがん種に対して,海外(FDAまたはEMA)で小児において薬事承認されているが,本邦で小児において薬事承認されていない医薬品
7)研究責任医師あるいは研究分担医師と患者の相談により,治療薬(患者が申出た医薬品)を選定したことについて診療録に記録がされている。
8)日本国内の医療機関において実施中の企業治験,医師主導治験,先進医療,患者申出療養の対象ではない。ただし適格基準を満たさない,地理的理由など,これらの臨床試験への参加が困難である正当な理由がある場合には本研究へ参加してもよい。がんゲノム医療中核拠点病院等に提供されている「C-CAT臨床試験早見表」および別途定める参考手順に則り,当該医薬品を用いた治験および先進医療の有無を確認する。
9)以下のすべてについて患者が同意している。
 ・保険適用された遺伝子パネル検査を実施した場合は,がんゲノム情報管理センター(C-CAT)へ患者情報を登録すること。
 ・本研究のために収集したデータを,当該医薬品を提供した製薬企業に提供すること。
10)がん性髄膜炎や症状のある脳転移を有さない。
11)定期的な穿刺を要する心嚢液,胸水,腹水の貯留を認めない。
12)Performance StatusがKPSまたはLPSで60以上
13)同医薬品の前投与歴がない。
14)同種同効薬の投与歴がある場合は,有害事象または増悪による中止歴がない。
15)CTCAE v5.0-JCOGにおけるGrade 3以上の合併症を有さない。ただし,白血球減少,リンパ球減少,CD4リンパ球減少を除く。また,19)に規定する臨床検査値は19)の基準を満たしていれば登録可とする。
16)登録前28日以内(登録日の4週前の同一曜日を含まない)に抗がん医薬品(化学療法,分子標的療法,免疫療法,内分泌療法など)の投与を受けていない(骨転移に対するビスホスホネートやデノスマブなど骨吸収修飾薬は含まない)。
17)登録前14日以内(登録日の2週前の同一曜日を含まない)に全身麻酔を伴う手術を受けていない。
18)登録前21日以内(登録日の3週前の同一曜日を含まない)に放射線治療または放射性医薬品(診断を目的とした放射性医薬品を除く)の投与を受けていない(ただし,登録前14日前までに完了した骨病変に対する緩和的放射線治療は可とするが,放射線治療に関連したすべての有害事象から登録前に回復している必要がある)。
19)登録前7日以内に実施した臨床検査が以下のすべてを満たす。ただし,採血日前7日以内に顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF製剤)の投与または輸血を受けていないこと。なお,持続型G-CSF(PEG)製剤(ペグフィルグラスチム:ジーラスタ®)においては,採血日前14日以内に投与がないこと。
■16-29歳の患者においては以下の基準を用いる。
 ・好中球数≧1000/mm3
 ・血小板数≧7.5 x 104/mm3
 ・ヘモグロビン≧8.0 g/dL
 ・AST≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
 ・ALT≦100 U/L(肝転移を有する場合は150 U/L以下)
 ・総ビリルビン≦2.0 mg/dL
 ・ 血清クレアチニン<1.5 mg/dLあるいはeGFR≧60 ml/min/1.73 m2
 ・アミラーゼ≦132 U/Lおよびリパーゼ≦53 U/L
 ・尿定性検査で尿蛋白≦1+
 ・PT-INR≦1.5

■小児(0-15歳)においては以下の基準を用いる。
 ・好中球数≧1000/mm3
 ・血小板数≧7.5 x 104/mm3
 ・ヘモグロビン≧9.0 g/dL
 ・AST≦臨床検査基準範囲上限※1の3倍
 ・ALT≦臨床検査基準範囲上限※1の3倍
 ・総ビリルビン≦臨床検査基準範囲上限※1の1.5倍
 ・血清クレアチニン≦臨床検査基準範囲上限※1の1.5倍
 ・アミラーゼ≦132 U/Lおよびリパーゼ≦53 U/L
 ・尿定性検査で尿蛋白≦1+ あるいは随時尿のUPCR<0.5 g/g・Cre※2
 ・PT-INR≦1.5
20)妊娠可能な女性※3の場合,同意取得後から試験治療薬最終投与後少なくとも5か月間の避妊※4に同意している。妊娠させる可能性のある男性の場合,同意取得後から試験治療薬最終投与後少なくとも7か月間の避妊※4に同意している。
21)研究参加について18歳以上の場合は本人から文書にて同意が得られている。17歳以下の場合は代諾者から(可能なかぎり本人からも)文書にて同意が得られている。7歳以上については原則として本人から,年齢に応じたアセント文書で同意が得られていること。
 ※1「小児臨床検査基準範囲」(付録3)を用いる。
 ※2尿定性検査で尿蛋白1+の時は,適格とする。尿定性検査で尿蛋白2+~3+の場合は,尿定量検査(随時尿)でUPCR<0.5 g/g・Creであれば適格とする。
 ※3妊娠する可能性のある女性:初潮を経験し,不妊手術(子宮摘出術または両側卵巣摘出術)を受けておらず,閉経していない女性とする。閉経とは,薬剤投与などの別の医学的理由を伴わずに月経の無い状態が12か月以上にわたる場合と定義する。
 ※4避妊法の例:コンドーム,ペッサリー,経口避妊薬,子宮内避妊用具の使用など

 

除外基準

1)日常生活に支障をきたす精神疾患または精神症状を合併しており研究への参加が困難と判断される。
2)全身的治療を要する活動性の感染症を有する。
3)活動性の消化管潰瘍を合併している。
4)活動性の重複がんを有する(ただし,完全切除された,基底細胞がん,有棘細胞がん,上皮内癌,粘膜内がん,表在性膀胱がん,内視鏡で治癒切除された消化管がん,または5年以上再発が認められない他のがんは登録可)。
5)画像所見または臨床所見により診断された間質性肺疾患もしくは肺線維症の合併または既往を有する。
6)画像検査で間質影を有する,または活動性の放射線肺臓炎や感染性肺炎など肺に炎症性変化を有する。
7)HIV抗体,HTLV-1抗体,HBs抗原,HCV抗体のいずれかが陽性(HCV抗体が陽性であっても,HCV-RNAが検出されない患者は除外しない)。いずれも血液検査による確認を要する。
8)HBs抗原陰性で,HBs抗体またはHBc抗体が陽性,かつHBV-DNA定量が陽性(検出感度以下であれば登録可)。ただし,B型肝炎ワクチンの接種歴が書面で確認できる場合はHBV-DNA定量を必須としない。
9)妊娠中,授乳中(授乳を中断した場合も登録不可)または妊娠している可能性のある女性
10)登録前14日以内に実施する12誘導心電図検査において,Fridericia補正法によるQT補正値(QT corrected for HR using Fridericia's method:QTcF)間隔>470 msが認められる。
11)心不全や不整脈症候群などの心合併症により研究責任医師または研究分担医師が不適格と考える。
12)登録前90日以内の同種造血幹細胞移植
13)その他の理由により,研究責任医師または研究分担医師が不適格と考える(各薬剤個別の特徴に対して担当医が不適と判断した場合を含む)。
14)各医薬品におけるProtocol Appendix(個別医薬品のための研究実施計画書補遺(付録1))の除外基準に該当する。